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モラハラ(モラルハラスメント)

モラルハラスメント(仏: harcèlement moral、英: mobbing)とは、モラル(良識とされる道徳や倫理)によって行われるハラスメント(嫌がらせ)。
俗語としてモラハラと略すこともある。
言動による精神的な嫌がらせのことをハラスメントといい、
それがモラルによってなされるものがモラルハラスメントである。
モラルハラスメントは、道徳などの良識とされている価値観を盾にすることで相手の行動を抑圧し、加害者の望むように相手を強制することが特徴である。

例「友達だろ、お金貸してくれよ。」  

この場合、「友達は助けるべきもの」というモラルが利用されており、
お金を貸さないと、自分は友情のない冷たい人間だという自己嫌悪が発生しやすく、お金を貸さないという選択をとりにくい。
こうしてモラルハラスメントを受けた本人の意思は抑圧され、加害者側にとって都合のいい流れが強制される。
被害者は精神的苦痛を伴うにもかかわらず、相手の言うことに従うように抑圧されるのである。
こうした状態が積み重なっていくと、精神的に支配され、自分の中にわだかまりを抱えて苦しむことになる。

フランスの精神科医、マリー=フランス・イルゴイエンヌが提唱した言葉。

外傷等が残るために顕在化(見える化)しやすい肉体的な暴力と違い、言葉や態度等によって行われる精神的な暴力は見えづらいため、長い間潜在的な物として存在していたが、イルゴイエンヌの提唱により一般にも知られるようになった[1]。

イルゴイエンヌは、社会は精神的な暴力に対しては対応が甘いが、精神的な暴力は肉体的な暴力と同じ程度に、場合によっては肉体的な暴力以上に人を傷つけるもので犯罪であると述べる。フランスにおいては、1998年時点では、社会は精神的な暴力に対しては対応が甘く、肉体的な暴力に対して厳しいので、その点が問題だという。イルゴイエンヌは、セラピストとしてたくさんの被害者に接してきた結果、被害者が加害者の攻撃から身を守ることがいかに難しいか、よく知っている。ストレスは行き過ぎなければ心身に深い傷を与えないが、これに対してモラル・ハラスメントは、心身に深い傷を与えるのが普通の状態なのである。「モラルハラスメントがどれほど被害者の心身の健康に破壊的な影響を与えるのか、その恐ろしさを嫌と言うほど見てきた。モラルハラスメントは精神的な殺人である」とも述べている。

安冨歩は「moralモラール」というフランス語の「精神の、形而上学の」という意味を考慮に入れ、「harcèlement moralアルセルモン・モラール」を「身体的ではなく、精神的・情緒的な次元を通じて行われる継続的ないじめ、いやがらせ、つきまといなどの虐待」と解釈している。「モラル・ハラスメント」が成立するためには、「いやがらせ」が行われると共に、それが隠蔽されねばならない。「いやがらせ」と「いやがらせの隠蔽」とが同時に行われることが、モラル・ハラスメントの成立にとって、決定的に重要である。

加藤諦三は、「愛」だと思い込んで相手を支配する「サディズムの変装」を、モラルハラスメントをする人自身が「愛」だと思い込んで理解できない側面であると指摘している。

また、被害者の支援者は肯定的な対応を行い、加害者と離れることを勧めたり適切な支援機関を紹介をしたりすることが大切である。

モラル・ハラスメントの加害者が行う個々の攻撃行動は、普通の人でもやってしまうことがあるものだが、普通の人はためらいや罪悪感を伴ってしまうところを、「本物の加害者」は自身のほうが被害者だと考える。反対に、耐えかねた被害者が加害者に肉体的な暴力をふるってしまうこともよく起こる。加害者がそのように仕向けることすらある。

「自己愛的な変質者」、この人達は人々をひきつけ支配下に置き価値観の基準をひっくり返すことができる。集団に混じっていれば集団的倫理観が破壊されてしまう。

加害者は自分のしていることを周りにも、相手にも気づかれないようにして、巧みに被害者を傷つけていく。その結果、被害者は、肉体的にも精神的にもかなり苦しんでいるのにその苦しみの原因がわからず、時には随分時間がたってからようやく自分がモラルハラスメントを受けていた事に気づく。また、何年も経過した後でも被害者は、行動する度に加害者から言われた中傷誹謗や軽蔑の言葉が頭に蘇り、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に長期的に悩み苦しむこともよくある。

加害者の論理では、他人を尊重するなどという考えは存在しない。加害者は復讐の気持ちをともなった怒りや恨みも持ち、被害者にすべての責任を押しつけてしまうことによって、ストレスや苦しみから逃れる。相手の弱みを見つけ暴き攻撃することによって優位を保とうとする。この時その相手というのは、自己愛的な変質者の心のなかでは全てに責任のある悪い人間、すなわち破壊されなければならない人間であり、執拗に攻撃を繰り返すのだが、この過程で加害者が相手のアイデンティティーが破壊していくのを見て喜んでいるのには間違いない。

2002年1月には、フランスで、職場におけるモラル・ハラスメントを禁止する法律が制定された。2004年、モラル・ハラスメントは犯罪(Code pénal)となり、実刑懲役1年と1万5千ユーロの罰金となる。2014年8月の法改正により、懲役2年、3万ユーロの罰金(被害の深刻度により実刑・罰金は変動する)。

1993年、スウェーデンでは、企業におけるモラルハラスメントが犯罪として認められる。


あまり対等な立場では生じずらいハラスメントですので、上司と部下、先輩と後輩、親子、などの関係性の中で、力関係での圧力も込みで生じやすいのでパワハラと複合的に起きることも多々あるようです。
いずれも被害を告発しづらいために顕在化しにくく、解決の難しいハラスメントのひとつです。


/virtual/flatmiley/public_html/harassment.flatsubaru.net/data/pages/モラハラ.txt · 最終更新: 2021/02/26 14:13 by moepapa